不正プログラム検索設定

Vulnerability ProtectionDeep Securityでは、さまざまな不正プログラム検索設定を作成して、不正プログラムの検出方法を自動的に処理できます。設定のオプションとして、検索対象ファイル、検索の実行の種類 (リアルタイムまたは手動/予約)、不正プログラムが検出された場合に行われる処理などを設定できます。この画面で不正プログラム検索のグローバル設定を定義できます。どのように、どの組み合わせで、いつこれらの設定をコンピュータ上で有効にするかは、ポリシーおよびコンピュータレベルで設定できます。またVulnerability ProtectionDeep Securityの大部分のエレメントと同様に、グローバル設定の多くはポリシーおよびコンピュータレベルでオーバーライドできます (詳細については、「ポリシー、継承、およびオーバーライド」を参照してください)。

不正プログラム検索設定には、リアルタイム検索手動/予約検索の2種類があります。どちらの検索でもほとんどの処理が可能ですが、「アクセス拒否」などの一部の処理はリアルタイム検索でのみ使用できます。また、「CPU使用率」など、手動/予約検索でのみ使用可能な処理もあります。

グローバル設定の [不正プログラム検索設定] 画面から、次のことを実行できます。

プロパティ

一般

一般情報
検索設定

検索除外

特定のディレクトリ、ファイル、およびファイル拡張子を、検索から除外することができます。たとえば、Microsoft Exchangeサーバの不正プログラム検索設定を作成している場合、不正プログラムであることがすでに確認されているファイルが再検索されないように、InterScan for Microsoft Exchangeの隔離フォルダを除外します。

ディレクトリの検索除外設定では、WindowsとLinuxの両方の命名規則をサポートするため、スラッシュ (/) とバックスラッシュ (\) の区別はありません。

次の表に、検索対象から除外するディレクトリリストを定義するために使用できる構文を示します。

検索除外 形式 説明
ディレクトリ DIRECTORY 指定したディレクトリとそのすべてのサブディレクトリにあるファイルをすべて除外します。 C:\Program Files\
「Program Files」ディレクトリとそのすべてのサブディレクトリにあるファイルをすべて除外します。
ワイルドカード (*) を使用したディレクトリ DIRECTORY\*\ 任意のサブディレクトリ名を持つすべてのサブディレクトリを除外します。ただし、指定したディレクトリにあるファイルは除外しません。 C:\abc\*\
「abc」のすべてのサブディレクトリ内のファイルをすべて除外します。ただし、「abc」ディレクトリにあるファイルは除外しません。

C:\abc\wx*z\
対象:
C:\abc\wxz\
C:\abc\wx123z\
対象外:
C:\abc\wxz
C:\abc\wx123z

C:\abc\*wx\
対象:
C:\abc\wx\
C:\abc\123wx\
対象外:
C:\abc\wx
C:\abc\123wx
ワイルドカード (*) を使用したディレクトリ DIRECTORY\* 一致する名前を持つ任意のサブディレクトリを除外します。ただし、そのディレクトリにあるファイルおよび任意のサブディレクトリは除外しません。 C:\abc\*
対象:
C:\abc\
C:\abc\1
C:\abc\123
対象外:
C:\abc
C:\abc\123\
C:\abc\123\456
C:\abx\
C:\xyz\

C:\abc\*wx
対象:
C:\abc\wx
C:\abc\123wx
対象外:
C:\abc\wx\
C:\abc\123wx\

C:\abc\wx*z
対象:
C:\abc\wxz
C:\abc\wx123z
対象外:
C:\abc\wxz\
C:\abc\wx123z\

C:\abc\wx*
対象:
C:\abc\wx
C:\abc\wx\
C:\abc\wx12
C:\abc\wx12\345\
C:\abc\wxz\
対象外:
C:\abc\wx123z\
環境変数 ${ENV VAR} ${ENV VAR} の形式を使用した環境変数で定義されるすべてのファイルおよびサブディレクトリを除外します。Virtual Applianceの場合、環境変数の値のペアは ポリシーエディタまたはコンピュータエディタの [設定]→[コンピュータ]→[環境変数のオーバーライド] で定義する必要があります。 ${windir}
変数が「c:\windows」に変換された場合、「c:\windows」とそのすべてのサブディレクトリにあるファイルをすべて除外します。
コメント DIRECTORY #コメント 除外の定義にコメントを追加できます。 c:\abc #abcディレクトリを除外します

次の表に、検索対象から除外するファイルリストを定義するために使用できる構文を示します。

検索除外 形式 説明
ファイル FILE 場所やディレクトリに関係なく、指定したファイル名を持つすべてのファイルを除外します。 abc.doc
すべてのディレクトリで「abc.doc」という名前のファイルをすべて除外します。「abc.exe」は除外しません。
ファイルパス FILEPATH ファイルパスで指定した特定のファイルを除外します。 C:\Documents\abc.doc
「Documents」ディレクトリの「abc.doc」という名前のファイルのみ除外します。
ワイルドカード (*) を使用したファイル FILE* ファイル名のパターンに一致するすべてのファイルを除外します。 abc*.exe
接頭語が「abc」で拡張子が「.exe」のファイルを除外します。

*.db
対象:
123.db
abc.db
対象外:
123db
123.abd
cbc.dba

*db
対象:
123.db
123db
ac.db
acdb
db
対象外:
db123

wxy*.db
対象:
wxy.db
wxy123.db
対象外:
wxydb
ワイルドカード (*) を使用したファイル FILE.EXT* ファイルの拡張子のパターンに一致するすべてのファイルを除外します。 abc.v*
ファイル名が「abc」で拡張子が「.v」で始まるファイルを除外します。

abc.*pp
対象:
abc.pp
abc.app
対象外:
wxy.app

abc.a*p
対象:
abc.ap
abc.a123p
対象外:
abc.pp

abc.*
対象:
abc.123
abc.xyz
対象外:
wxy.123
ワイルドカード (*) を使用したファイル FILE*.EXT* ファイル名と拡張子のパターンに一致するすべてのファイルを除外します。 a*c.a*p
対象:
ac.ap
a123c.ap
ac.a456p
a123c.a456p
対象外:
ad.aa
環境変数 ${ENV VAR} ${ENV VAR} の形式を使用した環境変数で指定されるファイルを除外します。[システム設定]→[コンピュータ] タブの [環境変数のオーバーライド] で定義またはオーバーライドできます。 ${myDBFile}
「myDBFile」ファイルを除外します。
コメント FILEPATH #コメント 除外の定義にコメントを追加できます。 C:\Documents\abc.doc #これはコメントです

次の表に、検索対象から除外するファイル拡張子リストを定義するために使用できる構文を示します。

検索除外 形式 説明
ファイル拡張子 EXT 一致する拡張子を持つすべてのファイルを除外します。 doc
すべてのディレクトリの「.doc」という拡張子を持つファイルをすべて除外します。
コメント EXT #コメント 除外の定義にコメントを追加できます。 doc #これはコメントです

プロセスイメージファイルリストを定義するために使用できる構文を示します (リアルタイム検索のみ)。

検索除外 形式 説明
ファイルパス FILEPATH ファイルパスで指定した特定のプロセスイメージファイルを除外します。 C:\abc\file.exe
「abc」ディレクトリの「file.exe」という名前のファイルのみ除外します。

処理

認識された不正プログラム
検出時

[トレンドマイクロ推奨の修復処理を使用] オプションを選択すると、不正プログラムの検出時に実行する処理を自動的に決定するようにVulnerability ProtectionDeep Securityを設定できます。

トレンドマイクロの推奨処理は、不正プログラムの各カテゴリ用に最適化されたクリーンナップ処理の定義済みのセットです。個々の検出を適切に処理するため、トレンドマイクロの推奨処理内のアクションは継続的に調整されます。トレンドマイクロの推奨処理検索はウイルスパターンのアップデートと同時にアップデートされます。

次の表は、トレンドマイクロの推奨処理を選択した場合に実行される処理の一覧です。

不正プログラムの種類 リアルタイム検索 手動/予約検索 備考
ウイルス 駆除 駆除 ウイルスは、正常なファイルに不正コードを挿入することによって感染します。通常は、感染したファイルを開くと不正なコードが自動的に実行され、他のファイルを感染させるだけでなく、ペイロードが配信されます。一般的なウイルスの種類には、COMおよびEXE感染型ウイルス、マクロウイルス、システム領域感染型ウイルスなどがあります。
トロイの木馬 隔離 隔離 トロイの木馬は非感染型の不正プログラム実行可能ファイルで、ファイルを感染させる機能はありません。
パッカー 隔離 隔離 パッカーは圧縮または暗号化された実行可能プログラムです。不正プログラムの作者は、検出を免れるために、既存の不正プログラムを何重にも圧縮または暗号化することがあります。不正プログラム対策は、実行可能ファイル内に不正プログラムに関連付けられた圧縮パターンがないか検索します。
スパイウェア (グレーウェア) 隔離 隔離 グレーウェアは、正当なものである場合もありますが、スパイウェアに似た不要な動作をするソフトウェアです。
潜在的な不正プログラム 放置 放置 不正プログラムの可能性があるとして検出されるファイルは、通常、未知の不正プログラムコンポーネントです。初期設定では、これらの検出結果がログに記録され、ファイルは分析用に匿名でトレンドマイクロに送信されます。
Cookie なし 削除 Cookieは、Webブラウザによって保存されるテキストファイルです。Cookieには認証情報やサイト設定など、サイトに関連するデータが含まれています。Cookieは実行可能ファイルではないため感染することはありませんが、スパイウェアとして使用される可能性があります。合法的なWebサイトから送信されたCookieも、不正な目的に使用されることがあります。
その他の脅威 駆除 駆除 その他の脅威のカテゴリには、偽の通知を表示したり、画面の動作を操作したりする、一般に実害のないジョークプログラムが含まれます。

また、Vulnerability ProtectionDeep Securityが不正プログラムの検出時に実行する一連の処理を、手動で指定することもできます。感染ファイルが見つかった場合、Vulnerability ProtectionDeep Securityが実行できる処理には次の5つがあります。

  1. 放置: 感染ファイルに何も行わず、そのファイルへのフルアクセスを許可する(不正プログラム対策イベントはログに記録されます)。
  2. 駆除: ファイルへのフルアクセスを許可する前に、駆除可能なファイルを駆除する(潜在的な不正プログラムには使用できません)。
  3. 削除: 感染ファイルを削除する。
  4. アクセス拒否: この検索処理はリアルタイム検索中にのみ実行されます。Vulnerability ProtectionDeep Securityは、感染ファイルを開いたり実行しようとしたりする動きを検出すると、すぐにその処理をブロックします。手動検索または予約検索で「アクセス拒否」オプションが選択された不正プロクラム検索設定が使用されている場合、「放置」処理が適用され、不正プログラム対策イベントがログに記録されます。
  5. 隔離: コンピュータまたはVirtual Appliance上の隔離ディレクトリにファイルを移動する (隔離後は、任意の場所にファイルをダウンロードできます。詳細については、[不正プログラム対策]→隔離ファイル を参照してください)。
潜在的な不正プログラム

ファイルが潜在的な不正プログラムである場合に、ファイルに対して行う処理を選択します。潜在的な不正プログラムとは、疑わしいが、特定の不正プログラムの変異形として分類できないファイルのことです。このオプションの設定を [初期設定] のままにすると、処理は [認識された不正プログラム] 欄の [検出時] で選択した処理になります。

オプション

一般的なオプション
アラート

不正プログラム検索設定がイベントをトリガした場合に、アラートを発令するかどうかを選択します。

割り当て対象

特定の不正プログラム検索設定を使用しているポリシーとコンピュータを示します。